サイトでの彼女29

世の中はまだお盆中のある日、通勤中ステディと朝のメールのやり取りをしていました。彼女との夜の2日後でした。

メールの内容から昨日までとはちょっと様子が違うな…と思っていましたが、朝の8:30頃に
「今日会えないかな?とっても変な気分で…無理なら仕方ないんだけど」
ときたのでした。この内容が何を意味しているかはよくわかりました。
「朝一、会社に出ないといけないけど、たぶん大丈夫だと思うからちょっと待ってて」

旅行で喧嘩をしてしまい、その後平日にランチをしたことはありましたが、会話はぎくしゃくしていました。
それでも会わないと関係が断たれてしまうと思い、私からランチを誘ってはいたのでした。
あの時以来、ステディの方から誘ってきたのは初めてでした。
この仲直りのチャンスを逃してはなりません。

私はそそくさと内務を終えると営業に行くふりをしてステディに会いに行きました。
ステディが乗り込むと川ぞいにあるリゾートホテル風のラブホに行きました。

あまり多くを喋らずに情交に及びました。
彼女とのセックスは刺激的ではありましたが、やはりステディとの愛あるセックスは格別なものでした。
タイミングを見計らって同時に果てると得も言われぬ心の充実感が生まれました。そして、どちらともなくこの間の非礼を詫びるのでした。
セックスは単純に(特に男性の場合は)欲望のままにすることが多いのですが、こうしてお互いを確かめ合うということについて言葉を超えることもあるのですね。

そんなことが40も過ぎてわかるとは、やはり恋愛経験も女性経験も乏しくきたのだろうな、と思いました。

つづく