サイトでの彼女34

私は携帯の時間を見ながら「では、そろそろまぐわいに行きますか。」と言いました。
彼女は「また…ダイレクトね」と言いましたが合意しました。

会計を済ませ、すすきののラブホ街に歩を進めました。なぜか彼女は私から少し離れて後をついてきました。バルでの会話もそうでしたが、「あのサイトでのエロさはどこに行ったのかな?」と思いました。

ラブホに入って、部屋を選ぶ時にもうつむき加減で「私とセックスすることにあまり乗り気ではないのかな?」と思いました。

その彼女が豹変したのは個室に入ってすぐでした。

私をベッドに押し倒すようにし、私の口に激しいキスを仕掛けてきました。そして私の股間を弄り、ベルトに手をかけてチャックを下ろしてきました。一連の動作は「手慣れているな」と思えるくらいのものでした。

「やっと本性を現したな、エロ女…」
自然と卑わいな台詞が口から出ました。こんなことは過去に言ったことがありませんでした。

「激しく」とは彼女がリクエストしてきていたことで、先ずは彼女の方からそのステージを作ったのでした。

セックスというのは青い気持ちで言えば「愛の結晶」などと言うことになるのかもしれませんが、そもそも動物の交尾とは大きく異なります。本能は利用していますが、その殆どは間違いなく「遊戯」であり、それを愉しむ要素として芸事があってもいいと思うのですね。それが非日常であると思うのです。

私はこのステージの演じ手として、彼女が望む激しい演技をしないといけないと思いました。

彼女を一糸まとわぬ姿にして、激しく全身に舌を這わせました。

彼女の声が個室の壁にこだましました。

つづく